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  • hirokomori

MASTER | 第三の学びの場

更新日:3月2日

2022年9月から、パリにあるUniversité Paris 8の大学院に通っています。専攻は教育科学/Sciences de l'Éducation。


子どもたちに建築や都市の楽しさを知ってもらいたいと思い、時々アトリエを開催しているのですが、それをより良いものにしたいと考え、教育学と子どもたちについて深く学ぶことにしました。


私のコースは"Éducation tout au long de la vie"といい、直訳すると「生涯学習」です。日本では生涯学習というと義務教育後の学びというような気がしますが、ここでは、生まれた時からの学びが含まれ、実際には「学校(義務教育)以外の第三の学びの場」に関連します。生涯にわたる学びのため、成人教育や社会人後の自習に関する授業もあれば、子どもと思春期の精神分析など子どもに特化した内容など多岐にわたり、学生の関心に沿って授業を選択することができます。


私の関心ある子どものための建築・都市を楽しむ場も、学校外での学びにあたるため、このコースを選択しました。入る前からもちろんコースのカリキュラムは把握はしていたのですが、実際に受けてみると想像以上に多様でした。修士1年の前期は9月から始まり、翌年の1月の半ばから後期が始まります。


前期の授業はどれも興味深く、ここでも文字にして残していきたいのですが、必修科目のこのコースの主たる授業に"Construction du projet de recherche"(研究プロジェクトの構築)というものがありました。これは、修士論文の研究をどのように進めていくか、どのように組み立てるかを学びます。前期はこの授業を通してこの大学での研究の方法や基礎を知り、自分のテーマを決めていきます。後期の初めには研究の内容を決め、それを元に後期以降研究を指導してもらうtuteur,teutrice(チューター,チュートリス フランス語は男性形と女性形がある)が教員の間で調整され決定されます。


修士のことをMasterと言いますが、一年目のMaster1ではのちのMaster2の修士論文(mémoire de recherche)に続く前段階の調査ノート(note d'investigation)を執筆し、認定されるとMaster2に進みます。調査ノートは、私の場合はテーマが決まっているので、修士論文で予定している調査よりは小規模でまずは試してみる場になります。


このnote d'investigationと並行してすでに前期から進めているのがjournal de recherche=研究日誌です。このアイデアが非常に面白く、このコースに入ってよかったと思った理由の一つです。


journal de rechercheについては後日詳しく書きます。


Université Paris 8 Sciences de l’éducation / Éducation tout au long de la vie

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